歯の役割

歯の役割は、まず第一に口の中で食べ物を小さくし、唾液を付加させ、飲み込むのに適した大きさや形にすることです。これを咀嚼(そしゃく)といい、消化のための第一段階として不可欠な作用です。

次にあげられるのは嚥下(えんげ)動作といい、上下の歯をしっかりとかみ合わせ、下あごの位置を安定させることをいいます。食べ物を飲み込むときに「歯が関係している」という不思議に思われるかもしれませんが、歯が失われてしまうと嚥下動作ができなくなり、食べ物を飲み込むことが困難になります。

次に異物の弁別があります。食事中、砂や石のような異物をかんだ経験は、だれでもあると思いますが、この時、不快感とともに反射的にあごが開いてそれより強くかまないのがふつうです。このように歯は嚥下してよいものとそうでないものを判断する役割をもっています。また、食品の硬さ、軟らかさ、粘度の程度をかみ分け、うま味の差を感じるのにも大きな役割を果たしています。このうま味は、俗に歯ごたえというもので、食欲をそそられる原因にもなります。

さらに、発音にも歯が大きな役割を果たしています。これは、歯を喪失している人、特に前歯が喪失している人の発音を聞いてみると理解できると思います。
このように歯は、日常生活のうえで、重要な役割を果たしています。もし、歯に異常がある場合は、すぐに専門医に診察を受け、いつまでも健康な歯を保ちましょう。